波長範囲が広く、よく捕れる!
農業用の吸引式捕虫器
捕虫器による農業害虫対策は、農薬の散布量や回数を減らす、人や環境にやさしい手段です。
本製品は、台湾の農林漁業行政を担う【農業部】傘下の桃園区農業改良場と光源メーカーが協力して開発した農業用の捕虫器です。
カメムシ、コナガ、ヤガ、アザミウマ、キノコバエ、コガネムシ、その他の対策に。
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農業用捕虫器の特徴
1. 360°の照射で広範囲に有効
広い波長の光を360°に照射し、効果的に害虫を誘引します。
効果範囲目安:400㎡/台 (設置条件により変化します)
波長350nmと550nm付近をピークに放射する光源を採用し、UV-Aに反応する害虫+可視光線に反応する害虫の両方を誘引!
2. 10,000時間の長寿命ランプを採用
光源は、電源のON/OFFに強い長寿命の冷陰極ランプ(CCFL)。
交換の手間やコスト低下に貢献します。
光源の点灯寿命は20,000時間ですが、点灯していても徐々に紫外線放射量が低下していきますので、10,000時間(1日9~10時間の点灯で約3年)を目安に交換を推奨します。
電球なので光源の交換も非常に簡単です。
3. 大容量ネットで多くの害虫を捕獲可能
粘着テープは面積が狭い傾向にあり、害虫の飛来が多い場所では頻繁に交換する必要があります。
本製品は大容量ネットを採用し、害虫の飛来が多い場所でも多くの害虫を捕獲可能です。
光源によって誘引された虫はファンによって吸引され、ネットに溜まり、定期的に虫を処理することでネットは繰り返しご使用いただけます。
クロバネキノコバエ類を対象にした 他社製捕虫器との比較実験
主に植物工場内で発生しているクロバネキノコバエ類を防除対象に、農業用捕虫器の類似商品(消費電力やファンを装備している等)との比較を行い植物工場において、その捕虫効果を確かめた。
材料:
農業用捕虫器(外寸:230×230×330mm、光源:UV-A+緑色光(350-550nm)、光源の下部に引き込み用のファンを装備。
消費電力 15W。 本器を以下「緑色光」捕虫器と略す。
他社製の吸引式捕虫器(外寸:201×201×326mm、光源:紫外線 UV-A+青色光(365nm付近)ファンを装備。
消費電力 15W。本器を 以下「青色光」捕虫器と略す。
方法:
植物工場内の高さ 70cm の机の上に、石鹸水を 400mL 入れた水盤(直径 24cm 面積約 450㎠)を置き、その中央に空のシャーレを敷いて、その上に捕虫ネットを外した状態の「緑色光」捕虫器を設置。
「青色光」 捕虫器も同様に付属の捕虫ボックスを外した状態で水盤中央に設置し、翌朝捕虫された昆虫を計測した。
捕虫器の電源は、植物工場の暗 期である 22:00~6:00 に点灯するようにタイマーで制御。
捕虫数は、水盤トラップにて捕虫された個体数を数えた。
各試験区の設置は、場所によって捕獲数が偏らないよう、日ごとに位置を入れ替えた。
結果:
植物工場における 7/26~7/31 の6日間の実験にて、捕獲された昆虫はすべてクロバネキノコバエ類であった。
緑色光捕虫器を用いた場合、合計で 148 頭のクロバネキノコバエ類を捕獲できた(表1)
青色光捕虫器では、64 頭で あり、対照区での捕獲数は 3 頭であった。
緑色光は、青色光の 2.3 倍と、緑色光のほうが捕虫効果は高く、ランプが放出する波長や照度の違いによるものではないかと考えられる。
表1 捕虫器を用いた際の水盤トラップでのクロバネキノコバエ類の捕虫数
※弊社で行った実験の結果であり、実際の環境での効果を保証するものではございません。
製品仕様
本体寸法(ネット含まず) |
(L)230 X(D)230 X (H)330mm |
---|---|
本体重量(ネット含まず) |
850g |
本体材質 |
ABS |
防水規格(アダプターは除く) |
IPX4 |
アダプター |
入力:AC100-240V 出力:DC12V 2A |
消費電力 |
15W |
光源寿命 |
20,000h |
製造国 |
台湾 |
価格
本体 |
¥22,000(税込み送料込み) |
---|---|
交換用電球 |
¥8,690(税込み送料込み) |
電気代 |
月139.5円 |
電気代:(1日10時間 30日ご使用の場合。 1kWh 31円で計算)
付属品
誘虫電球
捕虫ネット
バッテリー接続用ケーブル
ACアダプター
設置例
畑・田んぼ・農園
畑や田んぼの中心ではなく周囲に設置してください。
電源の確保が難しいところには付属のバッテリー接続用ケーブルでバッテリーに接続して使用。または、太陽光パネルなどに接続してご使用ください。
400㎡に1台。
傘の部分が地面より1.1~1.5mにくる程度の高さに設置してください。
ビニールハウス
初期は1ヶ月程度内部に設置し、ハウス内の虫を捕獲します。
中の虫をある程度捕獲してから入口前に設置し、ハウス内に侵入しようとする虫を捕獲します。
畜舎
数十m間隔に1台設置し、24時間点灯を推奨します。
作業者の作業や動物の活動範囲を妨害しないように、設置高は地面より2m以上を推奨します。
CCFLは、一般的な蛍光灯(HCFL)と発光の原理は同じですが、内部の構造に違いがあります。
HCFLは電極部がフィラメントになっており、電極を加熱して電子を放出します。
フィラメントにはエミッタ(電子放出物)が塗布されており、これにより効率よく電子を放出することを促します。
しかし、エミッタは繰り返し電子を放出することにより消耗します。
始動する際に特に消耗し、高頻度でON/OFFを繰り返すとランプ寿命が極端に短くなります。
(1回のON/OFFにより1時間程度寿命が減少すると言われています)
一方CCFLは電極が金属のカップ状のものになっており、電極を加熱せずインバータを用いて高電圧をかけ電子を放出します。
また、エミッタの塗布が無いことによりON/OFFを繰り返すことによる寿命の劣化がないのが特徴です。
CCFLは蛍光灯と同様に360°の発光で、光が周囲へ広がる。
LEDは一方向に強い発光で、光が周囲に広がらない。
照射角度を増やすには複数のLEDが必要。
LEDに比べ照射距離が長いので、遠くの虫でも感知しやすく、誘引効果が増す。